【第1回】

気候変動・地球温暖化が進むと北海道内にはどんな影響が考えられるのでしょうか?私たちは、どのような対応をしたら良いのでしょうか?

国などで進めている研究の成果を紹介するシリーズを始めます。第1回は・・・。


◆◆◆ 地球温暖化予測情報 第8巻 ~気象庁~ ◆◆◆

気象庁では、地球温暖化による影響評価、地球温暖化の緩和策および適応策の検討の推進、地球温暖化に関する科学的知見の普及・啓発などに寄与することを目的に、平成8年度から地球温暖化予測モデルの結果を「地球温暖化予測情報」としてとりまとめています。 平成8年より7回にわたって公表していますが、平成25年3月にとりまとめた第8巻では、近年の数値モデル技術の進歩や計算機能力の向上の成果を踏まえて、従来に比べて大幅に解像度を高めた気候モデルを用いて、予測を行っています。

それによると、21世紀末の気候は20世紀末に比べて次のように変化すると予測されています。


・年平均気温は、各地域で3℃程度の上昇がみられるが、北日本の上昇が3℃を超えてもっとも大きい。

・季節別では、冬の上昇が最も大きく、北日本では3.5℃を超える上昇がみられる。

降水量は全国と北日本で増加する。冬から春にかけては、太平洋側で降水量が増加する。

・年最深積雪はほとんどの地域で減少するものの、北海道の内陸部等の寒冷地では現在と同程度か増加となる地域もある。


ただし、注意しなければならないことは、予測には前提があることです。
温室効果ガス排出量は、今後の社会構造の変化や経済成長のスピード、エネルギー源の選択等の要因により大きく異なると考えられますが、これらの要因の将来像を予め正確に見通すことは不可能です。
そこで、IPCCが2001年に作成した排出シナリオに関する特別報告(Special Report on Emissions Scenarios:SRES)では経済発展を重視した将来の世界をA、環境との調和を図る世界をB、地域格差が縮小しグローバル化が進展する世界を1、各地域の独自性が強まる多元的世界を2 とし、これらの組み合わせによって、将来の排出シナリオをA1、A2、B1、B2 という4つの典型的なパターンに分類しました。A1はさらに、A1B シナリオ(高度経済成長が続き、全てのエネルギー源のバランスを重視すると想定)、同様にA1T(非化石燃料を重視)、A1FI(化石燃料を重視)の3種に分類されています。(概念図参照。)


今回ご紹介した予測実験ではA1Bに基づいてシミュレーションしていますが、例えば環境を重視するBだと、もう少しゆるめの温室効果ガス濃度を外部強制力として想定しますのでまた違った解析結果になることが予想されます。
そのほかにも気候モデルの違いやメッシュの細かさでも様々な方法がありますので、なかなか将来の予測は大変なようです。

【今回ご紹介した文献はこちら・・・】
http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/GWP/



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