積雪採取方法


1. 調査目的

 本調査は,4年毎に全道の積雪試料の成分分析を行うことによって,北海道の冬期における酸性沈着物の状況,特にその空間及び時間的トレンドを把握することを目的としている。

2. 調査概要

2. 1 調査地点

 詳細な地点はダウンロードデータにおける地点名及び緯度,経度データを参照していただきたい。

(1)1988年 : 80地点
(2)1992年 : 69地点
(3)1996年 : 66地点
(4)2000年 : 66地点
(5)2004年 : 62地点
(6)2008年 : 62地点
(7)2012年 : 61地点

2. 2 調査機関

北海道立総合研究機構 環境科学研究センター 
2. 3 採取状況
 積雪試料はステンレスのパイプ(10or11cmφ)を利用した採取器を用いた。採取は最大積雪時と予想される2月中旬から下旬を中心に行われた。採取地点は,局地的な汚染を避けるため,主な道路や人家から100m〜500m程度離れた地点を選択している。
 なお,本方法によって採取された積雪試料には,降雪試料の他,乾性沈着物(非降水時に沈着するガスやエアロゾル)も含まれる。また,場合によっては冬期の降雨や融雪により,一部成分の溶出が起こっている可能性もあることに注意が必要である。
図1 積雪試料採取装置

2. 4 測定項目

 積雪試料は,純水で洗浄したビニールパックに入れ,クーラーボックスなどにて持ち帰り,実験室内で融解後,電気伝導率,pHは直ちに測定した。他の成分のための試料は0.2μmのポアサイズのメンブランフィルターでろ過し,分析まで冷蔵庫で保存した。
 測定項目は以下の通りである。 水素イオン(H+:pH),電気伝導率(Cond.),硫酸イオン,(SO42-),硝酸イオン(NO3-),塩化物イオン(Cl-),アンモニウムイオン(NH4+),ナトリウムイオン(Na+),カルシウムイオン(Ca2+),マグネシウムイオン(Mg2+)及びカリウムイオン(K+

2. 5 分析方法
 分析方法は以下のとおりである。
(1) pH ガラス電極法
(2) Cond. 電気伝導率計
(3) SO42, NO3-, Cl-, NH4+, Na+, Ca2+, Mg2+, K+ イオンクロマト法
ただし,1996年度までの試料は,NH4+はインドフェノール法,Na+, Ca2+, Mg2+, K+は原子吸光法にて測定を行っていた。

2. 6 非海塩由来成分の算出法
 非海塩由来成分(non-sea salt: nss-)の算出においては,海洋観測指針(日本海洋学会,1990)の海塩組成比を基に,(1)Na+が全て海塩由来である(2)海塩由来成分の挙動は同様であり,海塩組成比が保たれていることを前提に算出している。
 すなわち,以下の式で算出している。
 非海塩由来硫酸(nss-SO42-)= SO42-濃度-0.120×Na+濃度
 非海塩由来カルシウム(nss- Ca2+)= Ca2+濃度-0.044×Na+濃度

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